成功と失敗を分ける心理学【愛蔵版】

成功と失敗を分ける心理学【愛蔵版】

私たちは自分について何も知らない幼少の時代から、自分の人生の台本を書いて、それにしがみついて生きている。しかしながら、そんな人生の台本などは捨ててしまおう。変わることを拒否する人間の末路は、いずれ他人の不幸を喜び、他人の幸福をねたみ、自分自身に誇りをもつことなく生き続けることだ。また不平不満さえいう気力もなく無気力感だけで生き続けるのかもしれない。ひとつの不運をおおげさに嘆いていると、つぎの種類の不運を誘い出してしまう。スランプから抜け出そうと焦れば焦るほど、さらなるスランプが襲ってくる。だから不運な時ほど自分を見つめ、例えばそれが健康だというのなら、自分の中に存在する健康という幸運にしっかり目を見据える。成功と失敗を分ける「鍵」とは、焦って攻めるタイミングと待つタイミングを見誤らないことではないだろうか。

能力がありながら、途中で挫折してしまう人。真面目で仕事熱心でいながら、努力が報われない人。その背後には必ず、甘え・劣等感・抑圧・ナルシシズムなどの心理が働いている。それらの心理によって、等身大の自分を見失ってしまうことから、人生の悲劇は始まるのである。―本書は、能力・努力プラスアルファの力、「人間力」というトータルな視点から、人生の成功への鍵を探る。肩の力を抜き、自分の一番したいことを見つけるための、生き方論である。

・他人の目を気にする人ほど、実は的外れな行動をとる。
・ずる休み癖のある人ほどサラリーマン生活が長続きする。
・ナルシストは仕事が出来ない。
・“自分だけが損をしている”という錯覚のカラクリ。
・なくしたほうに目を向ける人、残った方に目を向ける人。

本書は1988年、講談社より「人間力がわかる心理学」として刊行したものを、改題し(1991年文庫、PHP研究所)、加筆修正し再編集したものである。

出版社: PHP研究所; 愛蔵版 (2008/9/10)
ISBN-10: 4569703062
ISBN-13: 978-4569703060

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