11. 自分を“愛されるに価する存在”と感じているか

どうやら、人間の心理にとって決定的なことは、自分が他人に「好かれる存在」であるかどうか、ということであるようだ。実際に好かれているがどうかということではなくて、好かれる存在であると本人が感じているかどうかということである。自分は愛されるに価する存在であると感じられるか、自分は愛されるに価しないと感じてしまうかは、本人の一生の幸不幸を支配する。

低い自己評価とか、高い自己評価とかいうことも、結局は本人が自分は愛されるに価する存在と感じるか、感じられないかによって、決ってくることである。自分に満足しているか、満足していないかということも、本人が自分は愛されるに価する人間がどうか、ということによって決ってくることであろう。

小さい頃、情緒的に成熟している大人に囲まれていた人は、自分は愛されるに価する存在であると感じることができるであろうし、情緒的に未成熟な大人に囲まれて育った人は、自分は愛されるに価する存在であるとはかんじることができないであろう。自信があるとか、ないとかいうことも、詮じつめれば、小さい頃、自分は愛されるに価する存在であると感じられたかどうかによって、決ってくることであろう。

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