今の日本にマニュアル母親が増えてきた。

「子供が焼きそばが欲しい」と言う。すると「焼きそばは体に良くありません」と言って焼きそばを出さない母親がいる。どこで学んだか知らないが「焼きそばは体に良くない」という知識を無条件に子供に適用する。マニュアル母親である。子供は不満になる。母親は子供のためと思っているが、子供は不満である。
 
今の日本にこのマニュアル母親が増えてきた。マニュアル母親は自分が不安なのである。だから色々なことにとにかくマニュアルに従って「ノー」を言う。その時その時の状況とか、その時その時の子供の状態とかを考えないでとにかく「ノー」を言う。
 
またある母親は、子供に言われたとおりに焼きそばを出す。迎合母親である。子供の健康には無関心なのである。子供の健康よりも自分が子供に嫌われることが心配である。これももちろん不安な母親である。
 
しかし子供を素直に育てる母親は「子供が焼きそばが欲しい」と言う時には、グレープ・フルーツなり、キーウィーなり、苺なりを添えて、出してあげる。それがその家の文化になっていく。子供はこうして、自分の家の文化の中で育っていく。
 
或いは子供を素直に育てる母親はニコニコしている子供の顔を見てすこしだけつくってあげる。マニュアル母親と違い子供の表情を見ている。子供の楽しそうな笑顔を見て、判断する。こうした母親は自分自身が満たされているのであろう。
 
そこで子供から「有り難う」と言う言葉が出てくる。こうして子供は「母親は自分のことを考えていてくれるのだな」と母親を信じるようになるのである。こうして母親と子供の信頼関係が出来てくる。
 
それに対してマニュアル母親は子供の心を理解していない。だから頑張っているのだけれども子供との信頼関係が出来てこない。子育ての勉強するのだけれども子供とうまくいかない。それはマニュアル母親には基本がないからである。「本に書いてある、、」「栄養士が、、」と言うことで自分の子供を見ていない。基本は自分の子供に対する愛情である。愛情があれば自然に分かることがマニュアル母親には分からない。その基本が抜けるから「これが子供の情緒を育てる」という勉強をしても、逆に子供の情緒感も育たない。