自分の感情を見失うまで他人の期待に答えようとする。

「良い子」は自分の感情を見失うまで他人の期待に答えようとする。この心の不快感を体に置き換えて考えるとよ く分かる。
 
なぜ「良い子」の心が病むのかを体に置き換えて考えてみる。
 
「ある食べ物」を食べるとじんま疹が出るとする。親が「この食べ物はおいしいから食べなさい」と言った。好か れたいために食べる場合もあれば、何となく親の要求に押されて食べる場合もあるが、いずれにしろ自分が食べたい と思って食べるわけではない。自分の意志で食べるわけではない。親の期待に応えるために食べる。
 
そしてじんま疹が出る。しかし「良い子」は親から嫌われたくないから「おいしい」と言って食べる。
 
食べるごとにじんま疹はひどくなる。はじめのじんま疹が治らないうちに、同じものを毎日「おいしい」と言って 食べている。そしてその「良い子」はじんま疹が出た体を当たり前と思う。
 
そして体中に吹き出物が出る。それでもその食べ物を食べ続けているようなのが「良い子」である。
 
そしてなんで他の人は吹き出物が出ないのだろうと思う。なんで自分と違っているのだろうと思う。それは他の人 が美味しくないものを「おいしい」と言って食べていないからであるが、それが分からない。

吹き出物でどうにもならなくなった体が、病んだ心である。そこにはもはや自分の意志で自分の人生を選び取って いこうとする意欲も意志もない。