54. 太っているからは都合のいい口実である(『やせる生き方、太る生き方』)

『やせる生き方、太る生き方』より

太りすぎの女性は痩せさえすれば恋愛もうまくいくと錯覚して思いこんでいます。恋愛が思うようにいかないことを太っていることのせいにしていますが、決してそうではないのです。恋愛がうまくいかないのは太っているからではなくて、女として自信がないからです。女としての自信は親からの心理的離乳をすることが条件です。
 
先の本にも太りすぎの女性は理想的な体型になれば、男も、社会的地位も、お金も、幸せさえも得られると思っていると書いてあります。これはもちろん太りすぎの女性のまったくの間違いです。親から心理的に乳離れしなければどんなに痩せても恋愛はうまくいきませんし、その他の人間間係もうまくいきません。ましてや幸せと理想の体型とは何の関係もないのです。幸せと間係があるのはその女性の情緒的成熟です。
 
この著者は、いつも相手が期待する役割をしている人が、ノーという手段として太るというのです。他人から何か頼まれると断れない人がいます。嫌われるのが怖くてノーと言えません。しかし「私は太っているから、できない」という言い方ならできるのです。
 
人から好かれたい、愛されたいと願います。しかし好かれる自信がありません。そんなときに「太っているから」というのは都合のいい口実なのです。

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